片づけレッスン実例

もう散らからないと思えた瞬間|大村市A様の片づけの記録

こんにちは、片づけコンサルタントのmaoNです。
長崎県大村市にお住まいのA様の「訪問レッスン5回目」の様子をご紹介します。

前回、片づけの山場ともいえる「キッチン小物」に取り組まれたA様。  

紙袋、保存容器、試供品、ケーブル類……ひとつひとつは小さな存在でも、蓄積されると空間と意識の両方を圧迫しはじめます。

「なんとなく取っておいた」「使うかもしれない」——  そういった理由で残されていたモノの背後には、思考の癖や、無自覚のうちに繰り返される判断パターンが潜んでいます。

問題は、“決められない”こと自体ではありません。「今、決める」と意志をもって選ぶのか、あるいは「今回は保留にする」と意図的に先延ばすのか。  そこに明確な選択がある限り、それは前進です。

厄介なのは、「なんとなく決めないままにしておく」という曖昧な態度。それが、空間と心にじわりと——まるで埃のように積もっていきます。

A様はこのレッスン期間中、ひとつひとつのモノと丁寧に向き合い、選び取る経験を重ねてこられました。
一見、物理的な整理に見えるその行動は、実は心の在り方にまで及びます。 

「決める」ことにはエネルギーが必要ですが、続けることで、自分の基準が明確になり、自然と考え方や捉え方にも変化が生まれていくのです。

今回は、「家中に点在する小物たち」の片づけに取り組み、
いよいよ次回、最終章の「思い出の品」へと進む準備を整えます。

前回からの変化

まずは、前回からの変化や気づきを確認しました。

📝- 「専用」にこだわらず、代用できると気づいた
📝- モノを減らしても、不便はなかった
📝- シンク上が空だと気持ちよく、自然と片づけ&掃除の習慣に
📝- 考えがクリアになり、もやもやが解消
📝- 「こうしなきゃ」から「これでもいい」へと変化
📝- プライドに気づき、人間関係にも良い変化が
📝- ビジネスでも、本当にやりたいことが明確に
📝- 片づけ=きれいにする、ではなく「定位置に戻す」と捉え直せた

どれも深い気づきで、思わず唸ってしまいました。

なかでも印象的だったのは、「〜したい」「できそう」ではなく、「〜だった」と言える実感があったことです。マインドセミナーや各種研修で「やってみたい」「やれるかも」と感じることも多いと思いますが、片づけレッスンでは『実際に行動したこと』が気づきの中心になるため、変化のスピードがはやいのです。

A様は、まさにその体現者。こちらこそ、たくさんの学びと気づきをいただき、感謝の気持ちでいっぱいになりました。

A様の理想の暮らしを描く

おそらく次回が最後のレッスンになります。
片づけからの卒業が見えてきたこのタイミングで、改めて“片づけが終わったあとの理想の暮らし”をアウトプットしてみましょう。

A様が描いた理想の1日は、こんなふうでした。

\ 朝 /
・キッチンを整えておいてよかった、と思って目覚める
・寝室を整える
・歯を磨く
・軽くトレーニングする
・朝ごはんを作る
・ゆったりと自分の支度をしてから、子どもが起きてくる
・子供を送り出した後、自宅サロンの掃除

\ 日中 /
・昼食後は、自分の時間を楽しむ

\ 夜 /
・整ったキッチンで、スムーズな夕食準備
・キッチンリセットして、気持ちよく就寝


“探し物をしない”というのはもちろん、時間にも、気持ちにも、経済的にも「余裕のある女性」でいたい——。その想いが、言葉の端々から伝わってきました。

残りの小物をすべて仕分ける

家中に点在していた「残りの小物」を一か所に集結させ、ときめきチェックスタートです。

ストック類(トイレットペーパー・ティッシュなど)、飲み薬、冠婚葬祭グッズ、傘、リネン類、レジャー用品、季節のイベントもの、防災グッズ、子どものおもちゃ、紙袋、スリッパなどなど

ソファー下のラグやベビーガードも“小物”のひとつ。一度外してみましょうか

Aさま

天気もいいので、ラグは干しておきます♪ ベビーガードも、子どもが開けて入ってくるようになって意味ないな〜と思ってたところでした!

ナイスタイミングですね。一度“まっさら”にして、必要かどうか改めて見てみましょう。

Aさま

ふうっ(深呼吸)……やります!

ここまで来ると、細かな声かけは必要ありません。
A様ご自身の感性で、ときめくモノ・必要なモノを、淡々と、そして力強く選び抜かれていきます。

その間私は、収納スペースの最適化、軽いお掃除など、A様の「選ぶ時間」を最大限サポートします。

すべてのモノの「ときめきチェック」が完了した後は、
以下の場所に定位置を設け、収納を整えました。

▶︎玄関収納

仮収納していた靴を棚からすべて出し、それらに合わせて棚板の位置を調整。
A様・ご主人・お子様それぞれのスペースを設け、さらに今回仕分けた傘なども定位置を決定。
最後に、玄関に置いたまま開封していなかったアロマをオープン。
清々しい香りが広がる、オーラある玄関に仕上がりました。

before
after
専用スペースの配置
▶︎リビングデスク

リビングの片隅で「一時置きスペース」と化していたデスクも、もとの用途に。
文房具やノートを整えて、本来の“書く・考える”スペースへと変身しました。

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▶︎リビング引き出し

仮収納では文房具を置いていましたが、1歳のお子様の目に留まり、すっかり遊び道具に。そこで配置を見直し、このスペースは贅沢に、半分を“おもちゃ専用ゾーン”にしました。
もう半分は、あえて「ほぼ空」の状態に仕上げています。モノ置きだった棚の上は、季節の飾り物などをディスプレイできる場所へと変わりました。(※before写真は撮り忘れました)

after
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▶︎パントリー
シンプルに整えたキッチン横のパントリー。
ここには、リビングに散らばりがちだったご主人のモノをひとまとめに。

今回は、ご主人のモノの手放しはしていませんが、洗面所などスペースを用意しておくことで、ご主人ご自身が自然と自分仕様に整えられていました。実は密かにご主人の片づけ&ディスプレイのセンスを感じています…!

リビングにあった文房具は、お子様の手の届かないパントリー上段へお引っ越し。レッスン最終日まで“収納は仮置き”としておくのは、こうした実用性の確認と微調整のためです。

before
after
▶︎階段下

最後に、階段下スペースをフル活用し、
・お子さまの年中行事用品
・トイレットペーパーなどのストック
・A様の仕事道具や書類
の“定位置”を整えました。

Aさま

ベビーガードは取り外します。これは組み替えれば棚にもなるので、洗面所のラックにしようと思います。

その代用アイデア秀逸です!

振り返り

Aさま

徐々に自分の決断が早くなってきているのがわかります。何がどこにあるかを把握でき、安心感が生まれました。モノは明らかに減ったのに、“ある”と思える、不思議な感覚です。今後も散らかる気がしません

モノが減ったのに、満ちていると感じられる——。
それは、モノを把握できた安心感とともに、A様の中に「自分を信じられる感覚」が芽生えたからかもしれません。

おまけ|ランチタイムの話

レッスンの合間に、毎回15分ほど、A様とちょっとしたランチタイムをご一緒しています。
この日は、最近「今後実現したい事業のアイデアが生まれた」と教えていただきました。
お話を伺って感じたのは、それがまさにA様らしさを活かした、唯一無二のサービスになりそうだということ。
受け取るお客様もきっと笑顔になるだろうなと、想像するだけでこちらまでワクワクしました。

すでに構想段階から温かさと想いが詰まっていて、
A様のこれからのご活躍がますます楽しみです。
ご本人の魅力と経験が活きる、素敵なビジネスになる予感しかしません。

次回は「思い出品」。いよいよ、卒業となる最終回です。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

「プロの片づけを経験してみたい」
「仕事を軌道に乗せたい」
「職場の生産性を上げたい」
そんな思いを抱えている方に、届けたいレッスンです。
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